方向を決める — トラックのレーン
音の方向は、クリップを置くレーンで決まります。クリップを別のレーンへドラッグすると、方向もそのレーンのものに変わります。
- 右耳レーン
- 右側から聞こえます。右耳へのささやきや耳かき音に。
- 両耳レーン
- 中央から聞こえます。「前 / 後」の切り替えで、正面からにも背後からにもできます。ナレーションや環境音のほか、後ろから話しかけるような演出にも。
- 左耳レーン
- 左側から聞こえます。左右を交互に使うと、耳元を行き来する演出になります。
トラックの操作
- トラックを増やす
- レーン名の横の「+」を押すと、同じレーンにトラックが追加されます(各レーン最大3本)。同じ右耳で「ささやき+耳かき音」を重ねる、といった使い方ができます。SE トラックも「SE」横の「+」で増やせます。追加したトラックは「×」で削除できます(クリップが入っている場合は確認が表示されます)。
- ミュートとソロ
- トラック左下の「M」でそのトラックを一時的に消音、「S」でそのトラックだけを再生します。特定のトラックだけ聴き比べたいときに便利です。
距離と高さ
- 距離
- 密着 / 耳元 / 近い / 普通 / やや遠 / 遠い の6段階です(初期値は「耳元」)。変わるのは音量だけではありません。近いほど低音が豊かになり、遠いほど音がこもって響きが増えます。実際の聞こえ方に近い変化をします。
- 高さ
- 上下の角度です。プラスで上、マイナスで下から聞こえます。相手との身長差を表現したいときに使います。スライダー横の ↺ で 0° に戻せます。
空間設定 — 反対の耳への漏れ
右耳向けの音を、左耳にもわずかに聞かせるかどうかの設定です。作品全体の印象がここで決まります。
- 完全分離
- 右の音は右だけ、左の音は左だけに届きます。分離がくっきりするので、片耳ずつ交互に話しかける、はっきりした演出に向きます。
- ダミヘ再現(おすすめ)
- 本物のダミーヘッドマイクのように、反対の耳にも少しだけ音が届きます。自然で臨場感のある聞こえ方になります。漏れる量は下の目安から調整してください。
漏れの量の目安(ダミヘ再現のとき)
- 0%
- 完全分離と同じ
- 1.5〜3%(おすすめ)
- 実際のダミーヘッドに近い、自然な漏れ具合
- 4〜5%
- 左右の差が小さくなり、スピーカーで聴く感覚に近づく
クリップごとにも設定できますが、まずはプロジェクト全体の既定値を決めるのがおすすめです。クリップごとにばらつくと、作品の途中で聞こえ方が変わってしまいます。
音を動かす
再生中に音の位置が動く演出です。クリップの先頭から末尾までの長さ全体をかけて、なめらかに移動します。2種類あり、どちらか一方を選んで使います。「移動を使用」を ON にすると設定が開きます。
お耳移動
左右に動かすモードです。「耳元を横切っていく」ような演出に使います。
- 移動先
- 左耳 / 中央 / 右耳 から選びます。クリップのあるレーンの位置から、選んだ移動先へ再生中になめらかに動きます(いまのレーンと同じ場所は選べません)。
- 通り道
- 反対側の耳へ動かすときは、顔の前を通るか、頭の後ろを通るかを選べます。
距離移動
近づけたり遠ざけたりするモードです。距離に合わせて、音質と響きも変わります。
- 開始 / 終了
- 移動前と移動後の距離を選びます。たとえば「遠い → 耳元」にすると、遠くからだんだん耳元まで近づいてきます。
グループ化したクリップに移動を設定すると、グループの先頭から最後尾までを1つの移動として扱います(クリップ間の無音も含めて進行します)。セリフごとに分割した素材でも、ひとつながりの移動を演出できます。グループ化のやり方は2-2を見てください。
移動の緩急
- ゆっくり→速く→ゆっくり(おすすめ)
- いちばん自然な動きです。迷ったらこれ。
- 一定速度で移動
- 最初から最後まで同じ速さ。機械的な動きです。
- ゆっくり始まる
- そっと動き出して加速。「じわじわ近づく」演出に。
- ゆっくり止まる
- 動き出しは速く、最後は減速。「すっと離れる」演出に。